猫がごはんを食べた後、そのまま吐いてしまうという悩みを持つ飼い主さんは多いです。
我が家の茶トラ君も、毎日のように吐くので長年悩んでました。
この記事では猫がごはんを食べた後に吐く8つの原因と対処法、病院に行くべきケースを解説します。
最後まで読んでいただくと、猫の嘔吐に適切な対処ができるようになりますので、ぜひ最後までチェックしてみて下さいね。
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猫がごはんをそのまま吐く原因
猫がごはんをそのまま吐くのは8つの原因が考えられます。
(※病気がない前提です)
- 食べすぎ
- 早食い
- 無理な姿勢
- 粒の形状が合っていない
- フードが酸化している
- オイルコーティング
- アレルギー
- 毛玉
食べ過ぎ
猫が大量のごはんを短時間で食べた後は吐きやすいです。
ドライフード(カリカリ)は胃液を吸うとふくらむ性質を持っています。大量に食べてしまうと胃液を吸ってどんどんふくらんでいき、胃の中がパンパンになってしまいます。
確かに、カリカリを残した皿を水に漬けておいたら、粒がすごい膨張してた!
猫の胃は小さいので、一度に多くの食べ物を摂取すると消化できず食べ物が逆流してしまうのです。
食べ過ぎが原因で吐く場合、一時的であることが多いです。
「食べ過ぎ」を防ぐ対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
» 健康と幸せのために!猫にあげていい食べ物と正しい食事の管理法
早食い(丸飲み)をしている
ドライフード(カリカリ)を適切に噛まずに素早く飲み込んでしまうと、満腹感を感じる前にたくさんのご飯が胃に送り込まれてしまいます。
「食べ過ぎ」でも解説しましたが、食べ物が胃の中で急速に膨張し、胃の中がパンパンになり吐き出してしまうのです。
食べ物が十分に消化されずに胃に大きな負担をかけます。
慢性的な早食いは胃腸の健康問題にもつながる可能性があるため、軽視できません。
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
下を向いた姿勢になっている
猫がご飯を食べる時の姿勢も嘔吐に影響します。
首を下にした姿勢で食事をすると、胃に届く前にご飯が逆流したり、飲み込みにくくなります。
お皿が床に近いと、お腹も床についていることが多いです。お腹が圧迫され、食べたものを嘔吐しやすくなります。
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
ご飯の形状が合っていない
与えているドライフードの形状が胃を刺激していることも吐き戻しの原因になります。
とがった粒、大粒のフードが猫の胃壁を刺激しているのです。
猫草が胃壁を刺激して毛玉を吐かせる原理と一緒ね!
ドライフードの粒の形状を変える、吐き戻し軽減のフードに変えるという対処法がおすすめです。
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
ご飯が新鮮ではない
フードが新鮮でない場合も吐き戻しが起きます。
フードの外装には必ず賞味期限が記載されていますが、その日付は、あくまで開封前の期限です。開封したら1~1.5か月くらいで食べることが推奨されています。
オイルコーティングされているフードが多いですが、開封した瞬間から空気に触れ、酸化し劣化が進みます。品質が変化した状態のフードを食べて嘔吐してしまうことはよくあるのです。
盲点だけど、実はこれば原因だったというケースはよくあるのよ!
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
原材料が合っていない
チキン味のフードを食べると吐くことが多い気がする…
原材料がその子に合っていないと吐き戻してしまうことがあります。
対策は、吐いたフードの原材料を確認し、違う主原料のフードに変えてみることをおすすめします。
例えばチキンのフードで吐いたなら七面鳥、アヒル、ラム、鹿、魚、、など1つづつ原料を変えてみて下さい。
チキンがダメだと鳥全般がダメだと思う飼い主さんが多いけど、鳥の種類が違えば大丈夫なケースも多いわよ
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
毛玉
猫は自分の体をグルーミングする際、3分の2の毛を飲みこんでいます。
大量の毛が胃や腸に蓄積している状態のところに、さらにご飯が入っていくと、消化できず吐く原因となることがあります。
対策としては、毛玉対策用のキャットフードを与えたり、定期的なブラッシングが効果的です。
詳しい対処法はページ下の「猫の嘔吐を予防する方法」で説明しています。
猫の嘔吐を予防する方法
ここからは猫の嘔吐を予防する方法を具体的に解説していきます。(※病気でないことを前提としています)
- 食事の量をコントロールする
- 早食いを予防する
- 無理のない姿勢にする
- 食後に抱っこをする
- フードの鮮度を確認する
- フードの粒を変える
- 吐き戻し防止に特化したフードにする
- フードの原材料を変えてみる
- 毛玉対策を講じる
- 猫がリラックスできる環境を作る
食べ過ぎをコントロールする
ドライフードはお腹の中でふくらみますので、猫がお腹いっぱい食べてしまうと胃液を含んでパンパンになってしまい、結果として吐き戻してしまいます。
具体的な対策は2つあります。
- ドライフードをふやかして与える
- ドライフードをくだいて与える
- ウエットフード→ドライフードの順に与える
ドライフードを最初からふやかしておけば、すでに体積が増えているので胃の中でそれ以上膨らみません。
丸飲みしない様に、くだいて与えるのも効果的です。
うちの子は、ふやかしたり砕いたものは食べないの…
ウエットフードの場合は胃の中でそれ以上膨らみません。ウエットフードである程度お腹を満たした後にドライフードという順番で与えるとお腹の中が急に膨張することを防げます。水分が80%以上のものが多いので、ドライフードより消化も良い点もおすすめです。
早食いをコントロールする
猫の早食いを防ぐためには、食事のペースをコントロールすることが重要です。
具体的な対策は3つあります。
- 食事の回数を増やす
- 器の数を増やす
- 早食い防止の器を使う
食事の間隔が開くと、待ってました!とばかりに、どうしても早食いになってしまうので、1日の食事の量は変えずに、少量づづ、回数を増やしましょう。
仕事があるから朝と夜しかあげられないよ
お仕事などで数回に分けて与えることが難しい場合は自動給餌器の導入を検討しましょう。実際、自動給餌器を使い始めてから早食いが原因の嘔吐を防止できたというお声は多いです。
器の数を増やすことも有効な方法です。
ご飯の器をいくつか用意し、少量づつ入れ、それぞれ離れた場所に置いておきます。
猫は1皿食べ終わった後、次の皿まで歩いて行くことで少しの間ができるので、一気に食べることを防止できます。
早食い防止の器を使うことも有効です。
食べにくい形状のフードボウルを使用すれば、おのずとゆっくりと食べることを促せます。
こういうお皿は猫がストレスたまりそう… 可哀そうじゃない?
獣医師に確認しましたが、猫は本来、自分で獲物を捕って食べる動物なのでハンティング本能も満たされるからストレスになることはないとのことです。
» 猫の適切なご飯の量を解説
» 猫の理想的な食事の回数と食事管理
これらの方法は以下の書籍でも紹介されてますので気になる方はぜひ参考にしてみて下さい。
無理のない姿勢にする
食事の際の皿の高さを適正にしてあげることも重要なポイントです。
食器が床に近い場所にあると首が下がった姿勢になり、食事が飲み込みにくいだけでなく、逆流しやくすなってしまいます。
また、お腹が床に圧迫されることで吐き戻しにつながることがあります。
脚の長い食器にするか、高さのある台にお皿を乗せてあげると良いでしょう。
楽な姿勢で食べられると、食べ残しも減るという嬉しいメリットもあるよ!
食後に抱っこをする
食べたものが逆流しないように、猫が食事をしたら体を縦にして抱っこしましょう。
獣医から教わった、重力で食物を胃に移動させる対策です。
飼い主さんの肩に猫の両手をかけてしばらくじっとさせるのです。可能であれば20分くらいが理想です。
ゲップが出るとさらにベストです。
フードの鮮度(酸化)を確認する
意外に盲点なのが、酸化しているドライフードを知らず知らずのうちに与えているということです。
ペットフードは一般的にオイルコーティングされているものが多いです。
オイルコーティングのフードを嫌う飼い主さんも多いですが、必ずしも悪いものではありません。
食いつきを良くしたり、脂質も大切な栄養素の1つだからです。
注意すべきなのは、鶏のオイルは酸化しやすい傾向があるということです。また、安価なフードの中には質の悪い脂が使われていることもあります。
それらの脂が原因となり、食後に吐き戻してしまうケースがあるのです。
フード外装に書かれている賞味期限は、あくまで未開封の状態での期日です。開封後は1~1.5か月で食べきることが推奨されています。
特に、無添加などこだわったフードは酸化防止剤や保存料が使われていない分、劣化が早いものもあるので注意が必要です。
リンゴの断面が変色するのと同じね。
具体的な対策は3つあります。
- 1か月程度で食べきれる容量を購入する
- 購入後に小分けをしておく
- 真空状態を保てる容器を使う
一般的に大袋の方が割安ですが、何か月も置いておくとフードが酸化したり変質して体調を崩してしまい病院通いという話も少なくありません。コストを抑えようと思って大袋を購入したのに、逆に高いものになってしまいますよね。
そうならない様に1か月程度で食べきれる容量を購入するのがおすすめです。
大袋を購入した場合は、ジップロックや密閉できる容器に小分けにしておきましょう。大袋を開け閉めするたびに全体を空気に触れさせてしまうよりも劣化が少なくなります。
下の容器は私の周りでも使ってる人多くておすすめ!ふたの裏にスプーンも付けられるのでとっても便利!
さらに乾燥剤を入れておくとベストね
小分けが手間だったり、何種類かのフードを使いわけている場合は真空保存容器を利用するのが便利です。
梅雨時期や真夏にも安心ですし、海外製のフードは小分けにされていないものがほとんどなので、そういうフードにもおすすめのアイテムです。
風味も損なわれないから猫も飽きずに最後まで食べてくれるメリットも!
冷蔵庫に入れておけばいいんじゃない?
食事のたびに冷蔵庫から出し入れしていると、冷蔵庫内と部屋の温度差でフードが結露したり、カビが発生してしまう可能性が高く、フードの品質が保てなくなるのでおすすめはしません。
もし冷蔵庫に保管するのであれば、1回分づつ密閉して小分けにしておき、与える分だけを出すようにしましょう。
フードの粒の形を変える
食事の後に吐いてしまうのは、もしかしたらフードの粒が刺激になっているのかもしれません。
ドライフードの粒には様々な型があります。三角形状の粒など、とがった粒が猫の胃壁を刺激して吐き戻してしまうのです。
猫草のツンツンとした先端が猫の胃壁を刺激して毛玉を吐かせる仕組みと一緒です。
対策は、丸い粒や小さめの粒に変えてみることで刺激をなくしましょう。
丸い粒や小さめの粒のフードをご紹介しておきます。
吐き戻し軽減に特化したフードにする
吐き戻し防止に特化したフードを使ってみるのも良いでしょう。
吐き戻し軽減フードは普通のものと何が違うの?
猫が吐き戻しをするのは、フードが胃液を吸って胃の中で膨らんでしまうことが大きな原因の1つです。
吐き戻し防止に特化したフードは、粒が胃の中で素早く崩れるように作られていることで、胃の中をパンパンにさせず吐き戻しを防止するのです。
ユニ・チャームから発売されてますが、なんと世界初の技術なんですよ!
CMで見たことある!
オレンジのパッケージのフードが有名だけど、ユニ・チャームの特許技術が使われた、吐き戻し軽減フードが実はもう1種類あるの。
このフードには吐き戻し軽減って書いてないよ!
このフィジカライフも上記2商品同様に、粒が胃で素早く崩れる世界初の特許技術が使われています。このフードは「筋肉の健康維持」がアピールポイントなので、吐き戻し軽減について、あえて前面に書いていません。
同じメーカーなら安いフードの方がいいな!
うーん… 3商品の中で選ぶなら断然フィジカライフがおすすめです
技術は同じフードでも、使用されている原材料、添加物に大きな違いがあります。添加物が原因で吐いてしまったら元も子もありませんし…
何よりフィジカライフは食いつきが良いので、迷ったらフィジカライフを選んでみて下さい。
フードの原材料を変えてみる
アレルギーがあって吐き戻しをしていることもあります。
対策として、吐いたフードの主原材料を確認し、違う主原料のものに変えてみることをおすすめします。
例えばチキンのフードで吐いたなら七面鳥、アヒル、ラム、鹿、サーモン、、など主成分の原料を1つづつ変えていくことで原因が特定できる可能性があります。
チキンがダメだと鳥全般がダメだと思う飼い主さんが多いけど、鳥の種類が違えば大丈夫なケースも多いわよ
タンパク質が数種類使われているものだと原因が分かり辛いので、単一のタンパク質だけが原料のフードを試すことが重要です。
毛玉対策を講じる
ブラッシングを定期的にしてあげることも吐き戻しの対策になります。
吐くこととブラッシングは何の関係があるの?
猫は自分でグルーミングをする際に3分の2の毛を飲み込みこんでしまいます。
飼い主がブラッシングをしてあげることで、抜け毛を事前に取り去ることができますので、猫のお腹に入る毛の量が変わってきます。結果として、お腹にたまる毛も少なくなり毛玉を吐くことがかなり減ります。
長毛種なら毎日、短毛種でも1週間に1回は行いましょう。
ブラッシングを嫌がる子なら、猫用の毛玉取りペーストなどの使用も効果的です。
ラキサトーンは毛玉除去の王道サプリだよ
毛玉対策に特化したフードを選ぶのも対策になります。
サイリウム(食物繊維)が入っているフードを選ぶことで毛玉を体外に排出しやすくします。
水分摂取も毛玉の含まれた吐き戻し対策に不可欠です。
お腹を急に膨らませない対策として、ドライフードの前にウェットフードを与えることをおすすめしましたが、毛玉対策にも効果的なのでぜひ取り入れてみてください。
» 猫のブラッシグ方法
» 猫にウェットフードを与えるメリットとデメリットを解説!
猫がリラックスできる環境を作る
食事中は猫が落ち着いて食べられるように静かな環境を保つことも大切です。
騒がしい所や不安定な場所、邪魔が入る所で食べるのは落ち着きません。人間だって同じですね。
落ち着かない場所だと、早く済ませて移動したくなるので早食いにもつながってしまいます。
食後も30分程度は猫が穏やかに過ごせるよう、静かな環境を与えましょう。食べたばかりの食物が胃にしっかりと留まり、吐き戻しを防ぐ助けになります。
猫がごはんを吐いたときに病院に行くべきケース
猫がごはんをそのまま吐いた場合、一時的な問題や無害な原因による場合が多いですが、頻繁に繰り返す場合は体調不良の可能性も考えられます。病院へ連れて行くべき深刻な状態の可能性もあります。
早急に病院に行くべき嘔吐には以下のケースがあります。
- 繰り返し吐いている
- ピンク色、黒色の嘔吐物を吐いている
- 嘔吐物の中に虫がいる
- 食欲がない
- 食べてはいけないものを食べた
- 下痢をしている
繰り返し吐いている
猫が繰り返し吐いている場合は、何かが詰まっていたり、何かしらの疾患がある可能性が高いです。猫の健康にとって深刻な問題につながりかねないため、注意が必要です。
繰り返し吐くと、脱水症状や栄養不足を引き起こすこともあります。
猫が繰り返し吐いている場合は迷わず獣医師の診断を受けてください。
ピンク色や黒色の嘔吐物を吐いている
猫がピンク色や黒色の嘔吐物を吐く場合、血液が混ざっている可能性があります。出血の原因は、消化器系や内臓の疾患が考えられます。
- 胃や腸の潰瘍
- 腫瘍
- 感染症
ピンク色や黒色の嘔吐物を吐いている場合、深刻な疾患があるケースが多いため、早急に獣医師の診察を受けてください。
嘔吐の他に食欲不振や活力の低下、体重減少などの症状が見られる場合も注意が必要です。猫の健康を守るためには、症状の早期発見と適切な対応が欠かせません。
嘔吐物の中に虫がいる
嘔吐物の中に虫が見える場合、寄生虫に感染している可能性があります。寄生虫は消化器系で増殖すると嘔吐を引き起こします。
寄生虫の感染は猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、早急に獣医師の診察を受けてください。
食欲や元気がない
猫がご飯を吐いた後も普段と変わらず元気だったり、再度ご飯を欲しがるような状態であれば、嘔吐は一時的なものと考えられます。
一方、吐いた後に食欲や元気がない状態が長期間続く場合は、深刻な健康問題のサインの可能性があります。
早急に獣医師の診察を受けてください。
食べてはいけないものを食べた
薬品、電池、花、観葉植物、ひもなど、猫に危険なものは家の中にたくさんあります。
中毒を起こしてしまいますので、それらを食べてしまったら、迷わず早急に獣医師に連絡しましょう。
中毒を回避するには、いかに早く対処するかが重要になってきます。
嘔吐以外の症状がある
嘔吐だけでなく、例えば下痢など他の症状がある場合、何らかの問題が起きている可能性があります。例えば以下のような病気が隠れていることもあります。
- 胃腸炎
- 肝臓病
- 腎臓病
- 腫瘍
- 巨大食道症(食道拡張症)
たとえば、巨大食道症(食道拡張症)という病気だと、食道の筋肉が正常に収縮せず、食べ物を食道から胃へうまく運べなくなることで吐き戻しが起こってしまいます。レントゲン検査でその日のうちに分かりますので、迷わず相談しましょう。
下痢が続く場合は脱水症状を引き起こす危険もあるので注意が必要です。
猫の健康に重大な影響を及ぼす可能性があるため、異常を感じたら迅速に獣医師の診断を受けましょう。
» 猫の健康診断ガイド
猫がごはんを吐いた時に確認すべきポイント
猫がごはんを吐いた場合、原因を解明する必要があります。
以下の4つのポイントを必ずチェックしておきましょう。動物病院で相談する際にも有力な手掛かりとなります。
- タイミング
- 嘔吐物の中身
- 嘔吐物の色
- 頻度
- 吐いた後の様子
- 他の症状
タイミング
猫が吐くタイミングを把握すると、原因を特定しやすくなります。
食後すぐに吐く場合は、早食いや食べ過ぎが原因である可能性が高いです。食べ物が十分に消化されずに胃から戻されることが原因です。
時間が経過してから吐く場合は、消化器官の問題や、より深刻な健康問題の兆候であることが考えられます。
夜中や早朝に吐くことが多い場合は空腹の可能性が高いです。
正確な診断を受けるため、猫が吐くタイミングは詳細に記録しておき、病院へ行った際に獣医師に伝えましょう。
» 猫の食べ物アレルギーはこの食べ物に要注意!
嘔吐物の中身
猫がごはんを吐いた際、嘔吐物の中身を確認することは大切です。
例えば以下のようなケースがよく見られます。
- 大量に毛玉が混ざっている
- プラスチック片などの異物が混入
- 虫がいる
- 透明または白い泡
- 黄色の液
嘔吐物の中身をスマホで撮影しておくと、診療の際に良い手助けにもなります。
嘔吐物の色
嘔吐物の色は、猫の健康状態を知るための重要な手がかりです。
嘔吐物の色により、以下の状態が考えられます。
色 | 状態 |
黄色や緑色 | 胃に食べ物がなく、胆汁のみが胃に溜まっている状態 |
茶色 | 食べた物がまだ消化途中の状態 |
赤やピンク色 | 口、食道、胃腸からの出血の可能性 |
黒 | 消化器内部から出血の可能性 |
透明または白 | 胃が空の状態 |
特にピンク色や黒色の嘔吐物は出血の可能性があり、緊急性が高いです。速やかに獣医師の診察を受けてください。
頻度
猫がごはんを吐いた場合、吐く頻度も原因の特定のために重要な情報です。
吐く頻度が1日に1~2回程度の場合は、比較的軽度です。日に複数回吐いたり、数日にわたって吐き続けたりする場合は、深刻な状態の可能性があります。
1週間に数回以上吐く場合は内科的な問題が疑われるため、速やかに獣医師の診察を受けてください。吐く頻度が増加する、または減少しない場合も、獣医師の診察が必要です。
猫の吐き戻しに関するよくある疑問
猫の吐き戻しに関するよくある疑問を解説します。
- 吐き戻しと嘔吐の違いは何?
- 吐き戻しの原因が食べ物や病気以外の場合もある?
吐き戻しと嘔吐の違いは何?
吐き戻しと嘔吐は、ともに一旦飲みこんだ物が口から出てきてしまう行為をいいますが、原因や症状には明確な違いがあります。
吐き戻しは、消化されていない食物が食道や胃から口へと戻ってくる現象です。食後すぐに発生することが多いです。大抵の場合、健康上の深刻な問題ではありません。
なるほど。人間の赤ちゃんが授乳時にミルクを戻してしまうケースと同じってことね。
一方、嘔吐は胃の内容物が口から出ることです。不快感や辛さを伴うことが一般的です。嘔吐は、消化管に問題があったり、体内の異物を排除しようとする体の反応です。嘔吐が繰り返し発生する場合は、獣医師の診察を受けることが大切です。
吐き戻しの原因が食べ物や病気以外の場合もある?
吐き戻しの原因は食べ物だけではありません。
吐き戻しが引き起こされる原因には以下のようなケースがあります。
- ストレスや不安があるとき
- 激しい運動をした直後
- 興奮状態のとき
- 毛玉がたまっているとき
- 毒物や異物を誤飲したとき
原因は多岐にわたるため、よく観察し、それぞれの原因に応じた対処法をとることが大切です。
我が家の茶トラ君は、エリザベスカラーがストレスになって吐いていたことがあるわ…
まとめ
猫がごはんを食べた後に吐くのは次の9つの原因が考えられます。
- 食べすぎ
- 早食い
- 無理な姿勢
- 粒の形状が合っていない
- フードが酸化している
- オイルコーティング
- アレルギー
- 毛玉
- 消化器官の疾患
猫が吐く予防策としては、1回の食事の量を減らす、食事の回数を増やし、お皿を変える、フードの形状を変える、毛玉対策を行うなど、飼い主ができることがたくさんあります。
嘔吐は猫にとって、非常に辛い行為ですので、原因を把握して適切な対処方法を見つけてあげましょう。
また、吐いた時はタイミングや嘔吐物の内容、色などをチェックしておきましょう。緊急を要するかどうか判断材料になりますし、病院での診断の助けになります。
猫が嘔吐を繰り返す場合や異常な色が見られる場合は、迷わず速やかに獣医師の診察を受けてください。
素敵な猫ライフが送れますように!
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