家族の一員でもある愛猫には、
ずっと元気でいてほしい。1日でも長生きしてほしい。
全ての飼い主さんの願いです。
そのためには健康状態を把握することが大切だと分かっているけれど、健康診断に行くとなると気になってしまうのが費用やタイミングですよね。
この記事では、5匹の猫を飼っている筆者が、3軒の動物病院でうけた猫の健康診断の経験をもとに、健康診断にかかる費用、何才から受ければいいか、頻度や最適なタイミング、検査項目まで具体的に紹介しています。
春は避けた方がいいかも!という理由も解説していきます。
記事を読んでいただくと、愛猫の健康診断について迷いがなくなるはずですので、ぜひ参考にして下さいね。
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猫の健康診断の費用

動物病院での健康診断料金は、病院によって驚くほど異なります。
たとえ同じ項目の検査だとしても、料金は同じではありません。
人間の病院と違い、動物病院は税制の優遇がないので、各病院の判断で料金を設定できるようになっているのです。
自宅で開業している病院か、血液検査を院内で行うか外注するかなどでも差がでるでしょう。
エリアによっても価格差がありますが、筆者は埼玉で暮らしており、今まで3軒の動物病院で猫の健康診断をうけました。一番安い病院で18,000円、高い病院では39,000円でした(なんと2万円もの差が!)。
料金が高いイコール検査精度が高い、検査技術が高いという事はありませんので、健康診断を検討する際は事前に電話などで数軒の病院に確認すると良いと思います。
最近はコスパが良い健康診断のパッケージプランを提供している動物病院も多いです。
パッケージプランは検査項目の増減により価格が変動します。
あくまで目安ですが相場は以下のとおりです。
- 基本的な健康診断(※1):8,000円~15,000円
- レントゲン・エコー検査を含む場合:20,000円~30,000円
- 甲状腺検査などを含む場合:30,000円~40,000円
(※1)体重、体温、心拍、呼吸数測定、視診、聴診、触診、血液検査など
血液検査の項目数、レントゲンやエコーは範囲がどこまでかによっても費用がかわってきます(腹部だけ、腹部プラス胸部など)。
全身まんべんなく検査が理想ではありますが、年齢によっては、そこまで重視しなくて良い項目もありますので、愛猫にはどのプランが最適が相談して決めると良いと思います。

血液検査、尿検査は必ずしておきたいね
猫の健康診断の重要性

猫は人間の4倍の速度で年を取ります。
日々変化する猫の体調を把握、猫の健康を維持するために健康診断は必須です。
高齢になると確実に増えてくる疾患があります。猫の種類や生活環境によって注意したい病気も違います。
体調が悪くなり、初めて動物病院へ連れていくのではなく、健康なうちに定期的な健康診断をうけることで病気の早期発見と早期治療につなげることができます。
病院へ慣れさせるという習慣を作っておくのも大切です。
ほとんどの猫は動物病院に行くのを嫌がります。猫にとっては、体調が悪いときに限って無理やり連れて行かれ、その場所には知らない人が大勢いて、体をいじくりまわされ、痛い注射までされる… そんな場所は大嫌いになって当然です。病院イコール大嫌いな場所、という印象を植え付けないためにも、元気な日に定期的に健康診断で通いましょう。病院に慣らしておくことで、ストレスレベルを下げることができます。

健康診断後に獣医師や看護師から直接おやつを与えてもらうのもオススメ。嫌な事をする人達という記憶が好印象につながります。
生涯を通じ、猫の健康管理の基盤を作ってあげましょう。
猫の健康診断 春を避けるべき理由

猫に健康診断に行くなら、できれば避けてあげた方がいい時期があります。
それは「春」4月1日~6月30日の期間です。
この期間は犬の狂犬病ワクチンを接種する必要がある時期なので、動物病院は犬で混みあいます。動物病院の繁忙期でもあります。
多くの猫は動物病院が苦手ですが、病院に犬が大勢いたり、大きな鳴き声、犬の臭いがしたらストレスの極限になってしまいます。
正確に健康状態を把握できるようにするためにも、猫にとってストレスが少なくリラックスしている時期を選んで病院に行きましょう。
猫の健康診断が必要な年齢と頻度

子猫で元気いっぱいだから健康診断は不要よね?
結論から言うと、年齢は関係ありません。子猫から老猫まで健康診断は必要です。
ただ、猫の年齢や健康状態に応じて健康診断の頻度が変わります。
- 子猫は3か月齢以降。保護した場合は極力早く。
- 成猫は少なくとも年に1回
- 老猫は半年ごと
子猫の場合

子猫を保護した場合、なるべく早く健康診断を受けましょう。外暮らしでウイルス性の疾患にかかっていたり、ノミ・ダニの付着、お腹の中に虫がいる可能性があります。
ペットショップやブリーダーから迎え入れた場合は、事前に病院で診断を受けている場合もありますので、指示されたタイミングにあわせますが、頻繁に移動すると子猫に負担がかかります。お家に迎え入れてから1週間~10日ほど経ってから受診すると良いでしょう。
子猫の健康診断では、体重、体温、心拍、呼吸数測定、視診、聴診、触診などの一般的な検査の他、寄生虫検査、先天的な疾患がないか、発達の状態を調べてもらえます。
ワクチン接種を提案されることもあります。母乳を飲むことで免疫抗体をもらいウイルスや細菌から守られていますが、その抗体が少なくなってくると感染症にかかるリスクが高くなるためです。ペットショップやブリーダーから迎えいれる月齢は3か月齢以降の子ですが、1~2回のワクチンを済ませていることも多いので確認しておきましょう。
子猫の時期の健康診断は、将来的な健康問題の早期発見と予防にも役立ちます。成猫になった時に病院嫌いにさせないためにも、子猫のうちから健康診断を通じて病院に慣れさせておくことが大切です。

問題なかったなら、次は避妊・去勢のタイミングでチェックしてもらうのがいいよ!
成猫の場合
成猫は病気になりにくいと思われがちですが、年に1回は健康診断を受けましょう。
猫は人間の4倍の速度で年を取ります。活動レベルが高く見えても、見過ごされがちな健康問題が隠れているかもしれません。
猫は犬とは対照的に、具合の悪さを隠す動物です。自分が不利となる仕草は出来るだけ
取りません。具合が悪いところを見られたらら敵に真っ先にやられてしまうという野生時代の本能を持っているのです。
体重の急激な変化や、あまり動かなくなった、怒りっぽくなった等の背後には、何らかの病気が隠れていることも。定期的な健康診断で問題を早期に察知すれば迅速に治療できます。
避妊や去勢手術を受けた猫は肥満になりやすいです。肥満は糖尿病のリスクが高くなりますので、健康そうに見えても油断はできません。
外に出る機会のある猫は感染症や外傷のリスクが高まります。健康診断を習慣化して適切な予防やケアを行い、猫の健康を守ってあげましょう。
老猫(シニア猫)の場合

老猫(シニア猫)とは一般的に7歳以上の猫です。猫は人間の4倍の速度で年を取ります。
高齢になると腎臓病や甲状腺の疾患などが増えてきます。老猫は半年に1回の健康診断を受けましょう。
定期的な体重測定や血液検査で体の機能低下をチェックすることが大切です。
老猫(シニア猫)は環境の変化に敏感でストレスを受けやすく、免疫力が低下する傾向にあります。定期的な健康診断で、疾患の早期発見や進行を遅らせてあげれば、猫の生活の質の向上が可能です。

猫は年をとっても若く見えるけど、シニアになれば不具合が多くなるのは猫も人間も同じ!
猫の健康診断のよくある質問

猫の健康診断について、よくある質問をご紹介します。
- 健康診断は何才から受けるべき?
- 健康診断に最適な時期は?
- 猫が通院を嫌がったらどうする?
- 予防接種と健康診断は同時に行ってもいい?
- 健康診断の前に注意すべきことは?
- 当日、飼い主も何か聞かれるの?
- 健康診断後の注意点は?
健康診断は何才から受けるべき?
0歳から受けましょう。時々、若いから受ける必要はないという方もいますが、それは間違いです。子猫の時期から受けることが大切です。
考え方は人間の健康診断と同じです。赤ちゃんの時期に受け、小学校でも受けます。就職しても必ず受けますよね。それくらい、健康を把握することは人間も猫も同じくらい重要なのです。
健康診断に最適な時期は?

猫が具合悪そうな時に初めて行くのではなく、猫が元気な状態を維持している間に受けましょう。
犬が多く動物病院にいる時期(4月~6月)は避けてあげるといいでしょう。猫にストレスがかかると、検査の数値が変わってきてしまう可能性もあります。極力、落ち着いた状態で健康診断に臨めるように配慮してあげましょう。
猫は人間の4倍のスピードで年をとります。前回の検査で問題がなかった場合でも、少なくとも年に1回の健康診断を受けましょう(シニア猫の場合は半年に1回)。
検査が終わったら、次回の健康診断時期、追加した方がいい検査項目、予防接種スケジュールなどを獣医師にアドバイスしてもらい、猫の健康ケア計画に組み込みましょう。
猫が通院を嫌がったらどうする?

猫が安心して通院できる環境を整えるのが重要です。キャリーケース、イコール病院、という印象を植え付けないように、普段から部屋に置いて使って慣らしたり、お気に入りの毛布やおもちゃを入れたりすると、猫がリラックスできます。
通院前に、フェリウェイのような猫用フェロモン製品をキャリーケースにスプレーして、リラックスできる環境を作るのもおすすめです。短い移動距離から徐々に慣らしていくと、長い移動にも対応できるようになります。どうしても難しければ、動物病院に訪問診療を相談してみましょう。
おやつや好きなおもちゃで猫を楽しませて、通院にポジティブな印象を持たせるのも効果的です。緊急でない限り、猫が落ち着いている時間帯に診察予約を取りましょう。通院後はたっぷりと愛情を注ぎ、時間をかけて安心させてください。
予防接種と健康診断は同時に行ってもいい?

時間と診察料の節約のために、健康診断と予防接種を同時に行いたいと考える飼い主さんがいます。同時に行えるかは獣医師の判断になりますが、一般的には別日に行う病院が多いです。
予防接種でアナフィラキシーショックや体調を崩してしまう子もいます。普段は大丈夫でも、健康診断でナーバスになっている時に接種したことで体調に変化が出てしまうかもしれません。
健康診断後に接種をし、病院が閉まった時間帯に体調に変化が出た場合は連絡も取れなくなってしまいます。夜間病院へ駆け込むことになれば、時間と診察料の節約どころか余計に高いものになります。
可能であれば、飼い主さんの時間に余裕のある日の午前中に予防接種をし、午後はゆっくり家で過ごさせて様子を見てあげるのが良いでしょう。
健康診断の前に注意すべきことは?

猫の健康診断当日は絶食させる場合がほとんどです。
前日は20時以降は食事を与えないように指示されることが多いので食事を与えるタイミングに注意しましょう。検査項目により異なりますので病院の指示に従いましょう。
猫は病院に連れていかれることを敏感に察して隠れてしまう子が多いです。対策として、キャリーケースを数日前から出しておき、お気に入りのブランケットやおもちゃを入れておくのが良いでしょう。当日はお気に入りのブランケットやおやつを持参しましょう。フェリウェイなど安心するフェロモンをかけてあげると、よりリラックスします。
飼い主も何か聞かれるの?
健康診断に入る前に、獣医師による問診でよく聞かれることをまとめました。
- 食事内容
- 食欲の有無
- 最近の行動の変化
- 体重の増減
- 水分の摂取量
- おしっこやうんちの状態
日常の小さな変化が重要な情報源です。嘔吐、下痢、咳、くしゃみなどの症状は病気のサインの可能性もあるため、気になることがあれば伝えておきましょう。
ワクチン接種の記録や過去の病歴、現在使用中の薬やサプリメントのリストなど、必要な書類や情報を事前に準備しておくことも大切です。
猫の活動範囲や他のペットとの関係性も参考になることがあります。
獣医師は様々な情報から、身体検査や血液検査など、続く検査の方向性を決定します。猫の日常に注意を払い、些細なことでも健康診断時にはをしっかり伝えましょう。

活動量が減ったなら関節が痛いのかな?とか、他のペットと喧嘩が増えた(怒りっぽくなった)なら甲状腺の影響かな?とかヒントになることが沢山あるよ!
健康診断後の注意点は?

健康診断の検査結果は数日後に渡されるケースが多いかと思います。
検査中の猫の様子を聞いておくのも良いでしょう。獣医師や看護師さんからおやつを与えてもらえないか頼んでみるのも病院嫌いにさせない良いアイデアです。猫は病院スタッフを「怖い、痛いことをする嫌な人」と思っていますが、大好きなおやつをもらうことで好印象に変えることができ、病院嫌いが緩和できます。
健康診断で猫は体中を触られ、針も刺され、お尻に体温計を入れられたりと、相当疲れているはずです。帰宅後は家でゆっくり休ませてあげましょう。甘えてくるなら気が済むまで存分にスキンシップをとってあげましょう。
まとめ
健康診断は、愛猫の健康を守るために不可欠です。若い猫だから必要ないと思うのは間違いで、0歳から受けましょう。
子猫を保護した場合はできるだけ早く、成猫では年に1回、老猫は健康状態に応じて半年ごとに診断を受けましょう。
検査は身体検査、血液検査、尿検査などがあります。
費用は動物病院や検査の範囲によって異なるため、数軒に問い合わせをしてみると安心です。
春(4月~6月)は犬の狂犬病予防接種の時期なので動物病院は犬で混みあいます。猫にはストレスになることが多いので、できればこの時期を避けましょう。
猫が通院を察して隠れるのを防ぐために、数日前からキャリーバッグを出しておき、お気に入りのタオルやフェリウェイなどのリラックスフェロモン剤を使うのがおすすめです。
健康診断は安いものではないので後回しにしてしまいがちですが、病気の早期発見・早期治療につながります。結果的に治療費用が抑えられる大きなメリットになりますので飼い主の責任として定期的に受けるようにしましょう。