猫さんがストレスで死んでしまった、、、なんて悲しい話を人づてに聞いたことがあります。
そんなことを聞くと、自分の大好きな猫さんも生活の中にストレスになっているものが無いか心配になりますよね。
そこで、今回の記事では有料会員制「まなびばsippo」のねこクラス(2022年5月31日で終了)で獣医師の服部幸先生から学んだ情報、
・猫はストレスで死んでしまうのか?
・何が猫のストレスになるのか?
をご紹介していきます。
※有料会員制「まなびばsippo」のねこクラスは2022年5月31日で終了しました。
猫はストレスで死んでしまうの?
猫さんはストレスが原因で死に至るということはあるのでしょうか?
獣医師の服部幸先生によると「よほどのことがないと無い」と言います。
ストレス=死
ということはほぼ無いですが、
ストレスを感じたことで病気になってしまう
↓
その病気が原因で死んでしまう
ということはあり得ます。
例えば、心臓病の持病がある子で普段から身体を触られるのが嫌いなのに、無理やりグッと身体を押さえつけられ心臓がドキドキしてしまい、、、
というような「病気を介して死に至る」というケースは考えられるかもしれません。
また、ストレスが直接的に死に直結することは無いそうですが、ストレスが原因で病気になったり体調を崩すことはあります。
猫のストレス原因は何?チェックしたい11項目
猫さんがストレスで死んでしまうことは無いと分かりましたが、病気になったり体調を崩す可能性は否定できません。
そこで、何が猫のストレス原因になるのかご紹介していきます。
11個紹介しますので、ご自身の猫さんが当てはまっていないかチェックしてみて下さいね。
猫が過密になっていないかチェック
猫の頭数が多すぎるのは猫のストレスになります。
部屋の広さや猫同士の関係にもよるので一概には言えませんが、
部屋の数>猫の数 がいいです。
難しい場合は、せめて
部屋の数=猫の数
にしましょう。
猫の相性などもあるので、逃げ場を作ってあげることが必要なのです。
例)1LD(寝室、リビングダイニング)ではマックス3匹が限界だそうです。
以前、動物の行動学を研究していらっしゃる先生も「多頭飼いしたいけど、我が家は3LDKなので猫が1匹づつ逃げ場を作れる様に3匹までと決めている」とおっしゃっていました。
猫の組み合わせと相性をチェック
特に多頭飼いの場合は、ストレスにならない様に猫さん同士の相性にも気を配ってあげたいですね。
子猫は比較的どんな猫とも仲良くなれるので多頭飼いでも心配はありません。
しかし、とても気をつけてあげたい組み合わせが2つあります。
子猫×シニア猫
という組み合わせはシニア猫にストレスがかかるので注意が必要です。
子猫は常に遊びを要求するので、ゆっくりしたいシニア猫にとってはうるさい存在でストレスを感じるからです。
シニア猫さんがひとりでゆっくり眠れるスペースや子猫が入ってこない環境を作ってあげることが必要でしょう。
そしてもうひとつ、注意しなくてはならない組み合わせがあります。
オス猫×オス猫
この組み合わせは相性が悪いケースが多いです。
オスは自分のテリトリーを確保して生活するので狭い空間で一緒に生活していくとストレスを感じることが多いのです。
オス猫さんを多頭飼いする場合は、上記でご紹介したとおり、頭数と部屋数は合っているか?充分な広さのお部屋であるか?を確認しましょう。
引っ越しは猫の家具をチェック
よく「犬は飼い主について、猫は家につく」なんて言うくらい、猫にとっては引っ越し自体が非常に大きなストレスになります。
とは言え、お仕事や結婚などで引っ越しが必要なケースはどうしてもありますよね。
しかも家族構成が変わるなんてケースだと、さらなるストレスに、、、
特に新居だと新しい家具にしたくなりますが、猫さんが新居に慣れるまで、できれば家具は替えない方がいいです。
どうしても家具を新しくする場合は、せめて
猫が使っていた家具を持っていく
ようにして下さい。
ボロボロになったキャットタワーでも爪とぎでも、猫さんにとっては自分の匂いがしみついた安心できるものになるのです。
猫が嫌いな香りがないかチェック
猫さんの嫌いな香りがストレスになっている可能性もあります。
代表的なものに、タバコや香水があります。
猫さんは人間の私達の何倍もの臭覚があります。
私達が良い香りと思っても猫さんにとってはそうでないので気をつけてあげましょう。
大きな音を出してないかチェック
猫さんは大きな音が苦手です。
意外なことに「大きなくしゃみ」も猫はその度にびっくりしてストレスになってしまいます。
特に男性のくしゃみは大きいので注意が必要です 笑
くしゃみを止めることはできませんが、出そうになったら猫さんから少し離れるなど気を使ってあげると良いでしょう。
子供がかまい過ぎていないかチェック
子供が猫ちゃんをかまい過ぎてしまうケースがあります。
耳やしっぽをつかんだり、無理な姿勢で抱っこしたり、、、
特に普段はいない子供が遊びに来て、猫さんをかまう様なケースだと相当なストレスになりますので近くで見守ってあげましょう。
コロナの影響で自宅で過ごす子供も多くなっています。子供はエネルギーが余っていますし、いつも以上に猫さんと触れ合う機会も多くなっているので過剰になっていないか気をつけてあげましょう。
例外ケースとして、子供が赤ちゃんの頃から一緒に育ったような状況なら猫さんもストレスを感じず過ごせる様です。
飼い主が猫のペースを奪っていないかチェック
リモートワークで飼い主が1日家にいることが増えています。
また、外出自粛期間もあり、家族が家の中で過ごすことが多くなりましたが、この頃から体調を崩し受診する猫さんが増えたといいます。
実は猫さん、飼い主がずっと家にいる事によるストレスを感じている様です。
いつも誰かいて、ひとりのリラックスタイムを奪われた
日中いつも座っている場所を奪われた
いつもかまってくる
などなど、、、
なんだか悲しくなってしまいますが、猫さんはこんな環境の変化でもストレスを感じ体調を崩してしまうのです。
抱っこを無理にしていないかチェック
可愛い猫さん、たくさん抱っこしたくなりますよね~
ですが、抱っこ嫌いな猫さんは多いです。
一緒に暮らしている飼い主さんだから「仕方がない、少しだけ抱っこさせてあげるか」と我慢してくれる猫さんもいますが、毎日毎日、何回も抱っこされると猫さんは相当なストレスになります。
手を噛んだりするのは、もう限界!というサイン。
相当なストレスを感じていますので、抱っこしたい気持ちはしばらくグッと我慢しましょう。
知らない人が大勢来る 騒いでないかチェック
今は自宅に人を招くという機会も減っていると思いますが、少し前は知人と家に集まりスポーツ観戦したりという場面もあったかもしれません。
スポーツ観戦は熱が入って大きな声も出ますし、夜遅くまで続くというケースも多いです。
猫さんにとっては、家族以外の知らない人が家に入ってくるだけで相当なストレスになりますが、知らない人が大声を発していたり、何時間も家に滞在している環境は相当なストレスになります。
1日中明るくないかチェック
夜型の飼い主さんだと、猫さんはストレスを感じます。
昼間は日光で明るい部屋で、夜も電気がこうこうと点いている様な24時間明るい環境は猫さんの身体にこたえ、ストレスになります。
明るい時間があり、暗くなる時間がある、というのが本来の生活環境です。
どうしても夜に仕事で電気をつけていなくてはならない場合などは、
昼間は遮光カーテンなどで部屋を真っ暗にして、夜は明るく電気をつける
などの工夫をして明るい時間と暗い時間を作ってあげると良いでしょう。
周囲に工事などの騒音がないか
マンションの大規模修繕などにより、長期間、外で騒音レベルの大きな音が出ているケースもあります。
耳の良い猫さんにとってはかなりのストレスになります。
これも是非とも対策をしてあげてストレスを軽減させてあげましょう。
トイレの環境をチェック
猫さんはトイレにこだわりのある子が多いです。
気に入らないトイレだと、トイレに行くのを我慢して回数が減ったり、膀胱炎になりやすいというデータが出ています。
また、とても綺麗好きですので、汚れていないかチェックしたり、猫さんの好みの砂か等をチェックしてあげることも必要です。
最後に
猫さんは繊細な生き物なので、人間の私達が考えるよりも些細な事が大きなストレスに繋がります。
と同時に人間と通じるポイントもたくさんありますよね。
大切な家族の一員である猫さんのストレスを少しでも減らしてあげたいですね。
参考になれば嬉しいです。