猫が脱走しそうになり、ヒヤッとした経験がある飼い主さんは多いのではないでしょうか。
脱走してしまうとたくさんのリスクがあります。
もう二度と会えないという最悪のケースになることも決して珍しくありません。
筆者も悲しい経験をしました。思い出すだけで涙が出ます。
この記事では、大切な愛猫の脱走を防ぐための具体的な方法と猫が脱走してしまう理由を解説します。
猫の安全を確保するためには、脱走に関する知識がなにより大切です。
本記事を読んでいただくと、愛する猫を守るための対策が明確になり、飼い主として必要な知識を身に付けていただけます。
猫の脱走を防止して、事故や病気のリスクを減らし、安心した生活を送りましょう。
筆者のプロフィールが気になる方はこちらをチェックして下さい。
→ペット用品専門店勤務 TOMOMIの詳しいプロフィール
猫の脱走を防止する重要性

猫が外に出ると、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。猫の脱走を防止できれば次のようなリスクを防ぐことができます。
- 交通事故を防ぐ
- けがをする確率を減らす
- 病気のリスクを減らす
- 望まない妊娠を防ぐ
猫の健康と安全を保つために、飼い主として猫の脱走を防止していきましょう。
» 猫の室内飼い完全ガイド
交通事故を防ぐ
何より一番のリスクは交通事故です。車道で悲しい事故を見かけたことがある方もいるかもしれません。
猫は進む方向だけを見すえて駆け抜け、後戻りしません。
外の環境に慣れていない猫ならなおさらです。車や人に驚くとパニックになり、ただひたすらに駆け抜けてしまいがちです。
車が「あっ!」と思った時には遅いのです…
事故のリスクを減らすには、猫を室内で生活させるのが一番の対策です。
ドライバーに見つかりにくい夜間や視界が悪いときも、猫が事故に巻き込まれる確率が高くなります。脱走防止を徹底して猫を外に出さないようにして、交通事故から守りましょう。
けがをする確率を減らす
外に出た猫のリスクは車の交通事故だけではありません。
他の動物との争い、有害物質と接触、高い場所からの転落、鋭利なものを踏む、虐待など予期せぬ事故にあう可能性があります。
筆者が子供の頃、隣人に猫嫌いの方がいました。庭や猫が通りそうな場所に竹串の鋭い方を上に向け、目立たぬ様、何本もこっそり刺していました。我が家の猫はその上に飛び降りてしまい、ひどい怪我を負いました。化膿し、高熱を出し、その怪我が致命傷かは分かりませんが若くして亡くなってしまいました。
猫の脱走を防止して、家の中の安全な環境にいてもらうことは、けがのリスクを減らすためにも大変重要なのです。
病気のリスクを減らす

猫の健康を守るには、野生動物などとの接触を避け、伝染病のリスクを減らすことが重要になります。
家の中で生活していれば衛生的な環境を保てますので、寄生虫感染の可能性も低くなります。屋内生活は外部のウイルスや細菌に感染する機会が減るため、病気にかかる確率もグッと下がります。
病院への通院回数の減少にもつながり、猫のストレス関連の健康問題を防ぐのにも効果的です。脱走を防止して衛生的な室内で過ごすことは、猫の長期的な健康維持に役立ちます。
» 猫のダニ対策を解説
望まない妊娠を防ぐ
愛猫が未避妊・未去勢の場合、外で出会った未避妊・未去勢の猫と接触し、望まない妊娠が起こるリスクがあります。
野良ちゃんとして産まれた子猫は食事にも満足にありつけず、雨風をしのぎながら空腹で苦しい生活環境で暮らさなければなりません。
野生動物の餌食になってしまう子も珍しくありません。
心無い人間に虐待されるリスクもあります。
未避妊・未去勢の子が脱走してしまうと、不幸な猫の増加につながってしまう可能性が高いのです。
猫は交尾をすると、ほぼ100%の確率で妊娠します。生後半年程度で生殖可能になります。
猫の脱走を防止する方法

猫の脱走を防ぐには、環境の整備を含め、以下の対策が有効です。
- 柵や室内ドアで行動範囲を区切る
- 玄関に近づけないようにする
- 猫用のケージを使う
脱走防止対策は、猫が外の危険にさらされることなく、安全に快適な生活を送るために役立ちます。
柵や室内ドアで行動範囲を区切る
猫の安全を守るために、外に出る可能性がある窓や玄関付近には、柵や室内ドアを設置しましょう。柵を設置するときは、猫が登ったり飛び越えたりできない設計や高さのものを選ぶのが重要です。
猫の安全をより確実にするには、柵やドアの隙間が猫が通れない幅かどうか確認することも必要です。猫の行動範囲や外への興味を制限して、脱走リスクを軽減しましょう。
玄関に近づけないようにする

玄関に猫が近寄らないようにすることは、脱走を防ぐうえで非常に重要です。
家族の出入り、宅急便、不意の来客など、玄関は開閉される回数が多いため、不意に猫が外に出てしまうリスクは一番高いのです。
猫は非常に耳が良く、飼い主さんが帰ってきた足音を聞きわけ、玄関に待機している子も珍しくありません。まさか足元に居るとは思わず玄関を開けた瞬間に飛び出してしまったというケースが後をたちません。
玄関からの脱走リスクを減らすために、対策を行っておきましょう。
玄関に二重扉を設けておけば、片方のドアが開いても、もう片方のドアが猫の脱走を防ぐことができます。玄関エリアに猫が惹きつけられる要因を置かないのも大切です。
おもちゃや食べ物など、猫の注意を引くものがあると、猫が玄関付近に集まりやすくなります。人がよく出入りする玄関周りの対策を実践して、脱走のリスクを減らしましょう。
猫用のケージを使う
猫用のケージを使用することは、猫が安全に過ごせる環境を作るために効果的です。
ケージは音や刺激に弱い猫や、好奇心が強い猫に対して、意図しない脱走を防ぐのに効果的です。ケージ内には快適な寝床や遊び道具を配置すれば、猫が楽しみながら安心して過ごせます。
ケージを使うときは猫がストレスを感じないよう、使用時間を適切に管理するのが大切です。ケージの中でも猫がリラックスできるよう工夫し、安全かつ快適に暮らせるようにしましょう。
» 猫の運動不足のリスクと対策
» 猫の散歩のポイント
猫が脱走したときのための対策

猫が脱走したときを想定して、備えておくことも大切です。対策をご紹介します。
- 迷子札を付ける
- マイクロチップを付ける
- 去勢・避妊手術を済ませる
脱走対策は、猫が迷子になったときの早期発見に役立ちます。
迷子札を付ける
猫が迷子になってしまったとき、速やかに連絡が取れるように迷子札を付けることは効果的です。迷子札には猫の名前や飼い主の連絡先、必要であれば猫の持病やアレルギー情報などを記載します。迷子札があると猫が見つかったときに、すぐに飼い主へ連絡ができるので猫を家へ早く戻せます。
迷子札は、耐水性や耐久性のある素材で作られており、デザインやサイズも豊富です。猫のサイズや毛色に合わせて選べるので、小さな猫には軽量で小さなタグ、大きな猫には大きめのタグを使い分けましょう。迷子札は機能的な面だけでなく、おしゃれとしても使えるアイテムです。
マイクロチップを付ける

マイクロチップを装着することで、迷子になった際に情報をすぐ確認できます。
マイクロチップは小さなチップで、動物病院で猫の肩甲骨付近の皮下に挿入します。とても簡単に挿入でき、猫に痛みはありません。
迷子の猫が見つかったときに、マイクロチップをスキャンすれば、登録されている情報の確認が可能です。マイクロチップは猫の一生涯にわたって機能し続けるため、一度付けてしまえば長く安心して過ごせます。
去勢・避妊手術を済ませる
去勢や避妊を行えば、猫の性的行動を抑制することができますので、外出しようとする衝動を減らせます。間接的に猫が脱走するリスクを減らすことができるのです。去勢や避妊手術は、猫の一生にわたって多くのメリットをもたらします。
去勢や避妊をした猫は発情期のストレスから解放され、より落ち着いた行動が取れます。他の動物との争いや事故に遭うリスクの低減につながるのもメリットの一つです。去勢や避妊は望まない妊娠を防ぎ、結果的に不幸になってしまう猫の数を減らせます。
猫の健康はもちろん、地域社会の野良猫問題の緩和にも役立つので、去勢や避妊を前向きに検討しましょう。
猫が脱走する理由

猫が脱走する主な理由は以下のとおりです。
- 好奇心
- 発情期
- 環境の変化
- 予期せぬ出来事
好奇心
猫は好奇心旺盛な生き物であり、常に新しいものや環境に対して興味を示すのが、脱走しようとする大きな理由の一つです。猫は家の中であっても、窓の外の動きや音、匂いに敏感に反応し、未知のものに対して強い興味を持ちます。猫が持っている未知の環境に対する探検欲求が、脱走のきっかけになります。
猫の好奇心を理解し、室内でも好奇心を刺激する物を与えるなど、適切な管理が重要です。
発情期
発情期は猫が最も活動的になり、外出しようとする動機が強くなるため、脱走の危険性が高まる時期です。オスは新たな領域を探索しようと広範囲にわたる活動を行い、メスはパートナーを求めて大きな声で鳴きます。発情期に攻撃性が増す猫もいて、くり返しのマーキング行為や家の中での問題行動が目立つようになります。
発情期の猫の行動は変化しやすく、普段と異なる行動を取りやすいため、脱走の可能性が普段よりも高いです。猫の安全を守るには、発情期に注意して適切な対策をしましょう。
環境の変化

猫は生活環境が変化して不安やストレスを感じると、落ち着きがなくなり脱走しやすくなります。大きな家具の配置の変更や引っ越しが行われると、猫は室内の変化に敏感に反応します。家族構成の変更や新しいペットの迎え入れ、赤ちゃんの誕生も猫にとっては大きな環境変化です。
外部環境の変化も同じように猫に影響を与えます。近隣での騒音が激しい工事が行われたり、雷といった自然現象が起こったりするのも、環境変化の一つです。飼い主の生活パターンが変わるのも、猫にとっての環境変化となります。
環境の変化によって猫が居心地の悪さを感じると、別の快適な場所を求めて外へと脱走するケースがあります。脱走を予防するためにも、環境の変化に対しては注意が必要です。
>>猫を工事音ストレスから守る!騒音対策と怖がらせない7つの方法
予期せぬ出来事
猫が突発的に脱走する理由はさまざまです。主な原因として、予期せぬ環境の変化や大きな音に反応して逃げ出すケースがあります。花火が打ち上げられたり、地震、大型トラックが通行したりなどに驚いて家から逃げ出すことがあります。
家具の配置変更やリフォームによる住環境の変化も、猫にとって大きなストレスです。変化によって感じる不安から、脱走を考える猫も多いです。地震や強風などの自然災害によって、普段閉じている窓やドアが偶然開いてしまうと、脱走のきっかけになります。
猫が突発的に脱走する理由はさまざまですが、日常生活の中で猫がストレスを感じる変化があったときは注意が必要です。
猫の脱走防止に関するよくある質問

猫の脱走防止に関して、飼い主からよくある質問は以下のとおりです。
- 猫は高いところからでも脱走できる?
- 猫が脱走しやすいエリアは?
- 脱走防止グッズは本当に効果ある?
よくある質問の答えを知っておけば、猫の脱走を防げます。
猫は高いところからでも脱走できる?
猫は優れた身体能力を持っていてジャンプ力が強いため、高いところからの脱走も可能です。2階程度の高さなら飛び降りても無事に着地できます。窓やバルコニーは脱走のリスクが高い場所であるため、ネットやガードをしっかりと設置しましょう。
猫は高いフェンスでも器用に登れるため、フェンスの設計には工夫が必要です。猫の機敏さと好奇心を考慮して、脱走防止策をしっかりと整えましょう。
猫が脱走しやすいエリアは?

猫が脱走しやすいエリアは、環境や住宅の特性によって異なります。都市部や住宅密集地域では交通量が多く、人の出入りや物の移動が多いため、扉が開く機会が多くなります。扉が開く機会が多いと開いた隙に外へと脱走する可能性も高いです。
一戸建て住宅の場合、猫は庭やバルコニーから見える外の刺激に誘われやすくなります。バルコニーからの脱走は、高層マンションなどの上階でも起こる可能性があります。窓やバルコニーを開放するときには、注意が必要です。緑豊かな地域や交通の少ない郊外も、猫が脱走しやすいエリアです。
自然が多い場所は、猫の探検欲を刺激し、外へと誘い出します。交通量の少ない郊外では、猫が外出しても安全だと思う人も多く、脱出に対しての監視が緩みがちになります。
脱走防止グッズは本当に効果ある?
脱走防止グッズは、猫が不意に外に出てしまうのを防ぐのに効果的です。脱走防止グッズには以下のものがあります。
- 脱走防止ネットや柵
- 猫専用のハーネスやリード
- 専門の首輪
脱走防止ネットや防止柵は、窓やバルコニーに取り付けると、猫の飛び出し防止に役立ちます。
海外製品の中には首輪にGPSが組み込まれたものもあります。GPSは脱走してしまったときに猫の居場所を追跡するのに役立ちます。
ハーネスは猫が快適に着用できるように設計されています。ただし、犬の様につなぐことは想定されていませんので、飼い主さんが側にいて注意深くハンドリングする必要があります。飼い主さんが側にいて、窓やバルコニーの開放時に使えば、猫が外に飛び出すのを防ぐことができます。
首輪やハーネスは嫌がる子も多いので、脱走防止グッズを選ぶときには、猫の性格や生活環境に合ったものを選ぶのが大切です。
まとめ

猫の脱走防止は猫の安全を確保し、さまざまなリスクを減らすために非常に重要です。
猫が外に脱走すると交通事故やけが・病気、望まない妊娠などのリスクが高くなります。脱走防止の方法としては、柵や室内ドア、猫用ケージを使って猫の動きを制限するのが一番効果的です。脱走の原因となりやすい玄関には近づけないようにしましょう。
猫が脱走する理由はさまざまですが、主な理由は好奇心や発情期、環境の変化です。
猫が脱走した場合の対策として、迷子札やマイクロチップの装着、去勢・避妊手術を検討しましょう。
猫の脱走を防ぐための対策を理解して適切に実施することで、猫の安全を守れます。
