猫の食事管理が難しいと思う飼い主さんは多いです。
- 急な残業が多いから、お腹を空かせてないか心配…
- 早食いして食後に吐く…
- お腹空きすぎて胃液を吐いてる…
- 置き餌すると、すぐに全部食べてしまう…
- 多頭飼いで、食いしん坊の子が全部食べてるかも…
- 早朝からご飯をねだられて毎日寝不足…
- 要求されるたびにご飯与えてるけど、これでいいのかな…
- 毎回ご飯の量を計るのがめんどう…
- もしも災害になって帰れない時、うちの子は餓死してしまうのでは…
上記のようなお悩みを持つ飼い主さんには自動給餌器を導入してみることをおすすめしています。
この記事では、ペット用品店で働いている私が、自動給餌器のメリットと選び方を詳しく説明します。
猫の食事管理、健康管理が楽になり、飼い主さんも猫様も快適な暮らしが実現できるようになりますので、お悩みがある方はぜひ最後まで読んでみて下さいね。
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猫の自動給餌器がおすすめな理由
自動給餌器は飼い主さんの生活を便利にするだけでなく、猫の健康管理にも役立つアイテムです。
おすすめする具体的な理由は以下のとおりです。
- 早朝のご飯の催促が防げる
- 早食いや空腹による嘔吐を防げる
- 外出や災害の時に役立つ
- 食事のリズムが整う
- 体重管理に役立つ
早朝のご飯の催促が防げる
朝早くから「ご飯くれ~」と起こされる飼い主さんは多いです。
かわいい愛猫のお願いだとしても、毎日毎日、早朝に起こされると寝不足になってしまいますし、飼い主さんの健康に影響を与えかねません。
私は冬の寒い時期に布団から出てご飯を用意するのがほんとに辛かった…
自動給餌器があれば、催促される時間帯に自動でご飯が出るようにセットできるので、悩みは解消されます。
早食いや空腹による嘔吐を防げる
食事と食事の間隔が開くと、急いでがっついて食べてしまいます。急激に胃がふくらむと、ご飯が逆流してしまうので、食後に嘔吐をしてしまう子が多いです。
1日の食事量は同じまま、数回に分けてフードを一定間隔で与えることで胃が長時間空にならないようにすれば、胃の過敏反応と嘔吐を減らすことができます。
例えば、飼い主さんが外出している間、4時間ごとに自動給餌器からご飯が出るようにセットしておくと、一定のリズムで食事を提供することができるので、猫の早食いや空腹時の嘔吐を防ぐことができます。
自動給餌器を導入してから、吐く回数が減ったというお声はとっても多いよ
>>猫が吐く8つの原因に迫る!ごはんをそのまま吐く場合10の解決策
外出や災害の時に役立つ
自動給餌器は外出時にも大変便利です。
長時間の外出時でも給餌器が定時に食事を提供してくれるため、飼い主さんがいない時でも食事の心配がいりません。
特に、残業がある、出張が多い、仕事が不規則という方は自動給餌器があって良かった!と実感されている方が多いです
ペットと暮らす方は災害時のことも想定しておかなければなりません。帰宅が困難になった場合、給餌器があれば猫の食事は確保できるので大きな安心材料になります。
災害時に停電になったら使えないのでは?
人気の自動給餌器は、コンセントと電池式の2wayタイプになっているので、停電時でも問題なく使用できます。
リモート操作可能なモデルも多いです。外出先からスマートフォンで給餌の確認や調整が可能です。どこにいても猫の様子を確認でき、猫のストレスを軽減することもできます。
飼い主の不在が長くても、給餌器があることで安心して留守を任せられるのです。
体重管理に役立つ
自動給餌器は猫の健康維持にも役立ちます。
ご飯の量を毎回はかるのって結構たいへんだよね…
疲れている時や急いでいる時はなおさらです。
フードを目分量で出して、猫がまだ食べたいと要求してきたら、さらに与えて…という飼い主さんも多いです。
忙しい時は私もそうしてた…
毎回、猫の要求のままフードを与えていると適正な体重管理ができなくなってしまいます。
肥満の猫は正常な猫より病気の発生率が高いことが分かっているので、1日でも愛猫と長くいたいと思ったら体重管理は軽視できません。
自動給餌器があれば、1日のご飯の量を適切に管理できます。
適切な時間に適切な量を供給することは体重管理に役立つだけでなく、過食や食事不足による健康リスクも低減します。
多頭飼いの食事管理にも役立つ
多頭飼いをされているお宅だと、飼い主さんが外出中、全員がきちんと食事を摂れているのか不安になる方が多いです。
うちも、大食いの子が全部食べていないか心配だった…
自動給餌器がない場合は、お皿にに多めにご飯を置いて(置き餌)外出することになります。多頭飼いの場合、あればあるだけ食べてしまう子がいる場合は、食べられない子がいるのではないかと心配になります。
自動給餌器があれば指定した時間になるまでフードが出てこないので、その心配もなくなります。
お皿が複数設置できる多頭飼い対応の自動給餌器もあるのでそういうタイプを選ぶと、より安心です。
猫用自動給餌器の種類
猫用自動給餌器には多くの種類があり、それぞれ異なる特徴があります。代表的な種類を紹介します。
- タンク式(ストッカー式)給餌器
- トレイ式給餌器
- カメラ付き給餌器
- ウェットフード対応給餌器
タンク式(ストッカー式)給餌器
タンク式(ストッカー式)給餌器は、ドライフードをタンクにを貯めておき、定量を自動で供給する、一番ポピュラーな自動給餌器の形です。
大容量を保管できるのが特徴で、長期間にわたり自動給餌器からフードを与えることができます。
忙しい方や旅行で家を空ける時に大変便利に使えます。
ドライフード向けに設計されているので、湿気を防いだり、匂いがもれないように設計されているものが多いです。
設定した時間に下のお皿に自動でフードが出てきますが、お皿は取り外せるものが一般的なので清潔に保つことができます。
カメラや音声機能付き給餌器
上記でご紹介した「タンク式自動給餌器」に、カメラや音声機能が付いているタイプの給餌器も大変人気です。
スマートフォンアプリを通じて、ペットの食事をリアルタイムで管理できる便利な装置です。
食事の様子をカメラを通して確認することも可能です。外出中でもペットが食事をしているかどうかをチェックできるため、安心して過ごせます。
さらに給餌の履歴を記録する機能があったり、動画や写真を撮影して保存・共有できるタイプもあります。愛猫のかわいい瞬間を捉えて家族や友人と楽しめますね。
音声通信機能を持つモデルも多く、セットした食事時間になると、あらかじめ録音しておいた飼い主さんの声が流れたり、遠隔地からペットに直接話しかけることができるタイプもあるので、ペットに安心感を与えることもできます。
トレイタイプ給餌器
トレイタイプ給餌器は、複数のトレイに食料を入れておく形式です。
4~6食分に対応しているものが一般的です。
トイレタイプ給餌器の特徴は、あらかじめ飼い主さんがトレイに1食分づつ分けて入れておく必要がある点です。
1回目の食事は量を多めにしたい、2回目は種類の違うもの、3回目はご飯ではなくおやつを入れておく等、飼い主さんが自由に内容や量を決めたい方に適しています。
ウェットフード対応給餌器
上記のトレイタイプの自動給餌器の中には、ウェットフード対応の給餌器もあります。
例えば、歯が弱くてドライは食べられない子、子猫などには、ウェットフード対応の給餌器が便利に使えます。
簡単に取り外して丸洗いできるものや、清潔に保てる素材が使用されており、日常のお手入れも簡単です。
保冷機能を備えたモデルも多く、フードの腐敗を防ぎ、猫の健康を守りながら自動で給餌できるのは安心です。
おすすめの猫用自動給餌器の機能
猫用自動給餌器を選ぶ際に、チェックしておきたい機能を解説していきます。
- イタズラ防止機能
- 静音機能
- 保冷機能
- スマホ遠隔操作機能
イタズラ防止機能
イタズラを防止する対策がされている自動給餌器がおすすめです。
具体的にチェックしておきたいのは以下のポイントです。
- 給餌口に猫様が手を入れてフードを掻き出せない構造か?
- 操作ボタンがロック(カバー)できるか?
- ふたは猫が開けれられない構造になっているか?
- 転倒しにくい重さや形か?
フードが出てくる給餌口に手を差し込んで中のフードを取り出そうとする子が多いので、ここは一番にチェックしておきたいポイントです。
飼い主さんの操作を覚えてしまって、器用にボタン操作やふたを開けてしまう子もいます。そんな食いしん坊さんがいたずらできない仕様になっているかも確認しておきましょう。
猫が給餌器に乗っても転倒させにくい、安定した形の給餌器を選ぶことも大切です。
保冷機能
ウェットフードを入れられる給餌器を選ぶ場合、保冷剤が入れられるタイプのものを選ぶと安心です。特に梅雨の時期や気温が高い季節は必須になります。
基本的にウエットフードは衛生面から、与えてから2時間以内に片づけることをおすすめしています。
ただし、給餌器がウエット対応で保冷剤が入れられるタイプだとしても、衛生面を考えて早く食べきれるように、セットする場所は1番早く消費できるトレイに入れるようにしましょう。
スマホ連携・遠隔機能
スマホ連携機能があれば、アプリを通じて給餌器を操作でき、給餌時間や食事量の調整が行えるため非常に便利です。
さらに遠隔操作機能もあれば、飼い主さんが外出中から声を掛けたり、猫の声が聞けたりと双方向のコミュニケーションがとれます。
スマホ連携機能は、お仕事などの時間が不規則な方や急な外出が多い方でも、すきま時間に手軽に猫様の食事管理ができるので一度使った方は手放せない機能です。
カメラ機能が組み込まれているモデルでは、リアルタイムでペットの様子も確認できます。
一度使うと、この機能なしには戻れないというお声が多いです
猫用自動給餌器を選ぶときのポイント
猫用自動給餌器を選ぶ際は、猫の健康と生活環境に適した機能があるかどうかを確認することが重要です。選ぶときのポイントは以下のとおりです。
- 給餌の設定回数
- 給餌の単位(グラム)
- 掃除のしやすさ
- 安全性
- 電源の種類
- サイズ
給餌の設定回数
自動給餌器は、1日に何回食事を提供するか回数を指定できます。
トレイタイプの給餌器は平均で4~6回分ですが、タンクタイプの給餌器では10回以上設定できる機種もあります。
一般的に3~4回で給餌設定する飼い主さんが多いので、どの機種を選ぶとしても給餌回数について心配する必要はないですが、飼い主さんの生活スタイルや、猫様の食事傾向を考えて、給餌できる回数を事前に確認しておきましょう。
給餌の単位
自動給餌器は、1回あたりの食事の量も自由に設定できます。
1回あたり10グラム単位で設定できる機種が多いです。
もっと細かく設定したい場合は、5グラム単位で設定できる機種もありますし、付属品を設置することで対応できる機種もあるので、何グラム単位で給餌したいかも事前に確認しておきましょう。
なお、トレイタイプの給餌器は飼い主さん自身で量ったフードを入れる形式なので心配する必要はありません。
掃除のしやすさ
掃除がしやすい給餌器かどうかも、猫の健康を維持する上で重要なポイントです。掃除が簡単な給餌器の特徴は以下のとおりです。
- 給餌器が簡単に分解可能
- 素材が水洗い可能
- 内部が乾きやすい設計
- 食べ残しや食材の詰まりが発生しにくい構造
掃除がしやすく衛生的に保ちやすい自動給餌器を選ぶことで、飼い主の負担も軽減できます。
ほぼ全ての自動給餌器は、お皿は取り外せて丸洗いできる構造になっていますので心配はいりませんが、フードを貯めておくタンクは丸洗いできるものとできない給餌器があるので、購入前にしっかり確認しておきたいポイントです。
安全性
猫のことを配慮した安全設計になっているかを確認することが重要です。
噛み癖のある子なら、電源コードや動作部分に保護カバーがあるか、お皿の材質が安心な素材か、ネジなど誤飲するような突起がないか等を確認することが大切です。
猫が上に乗って倒さないように、安定した形の製品であることも大切です。上に登るのが好きな子の場合、製品の耐荷重も確認しておくと良いでしょう。
故障時の自動停止機能や警報システムもあると安心です。
電源の種類
自動給餌器の多くはコンセント型、電池式、充電式です。
設置場所や使用環境に応じて柔軟に選べます。
電源コンセントがない場所では乾電池式や充電式バッテリーが便利です。
各電源タイプにはメリットとデメリットがあるため、自宅の環境やライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
サイズ
猫用自動給餌器を選ぶ際、サイズも重要な要素です。設置場所に収まるかどうかを事前に確認しておきましょう。
大きな給餌器は多量のフードを保持できるため便利ですが、その分スペースを多く取ります。
小型の給餌器は限られたスペースに設置しやすい反面、容量が少なく頻繁に補充が必要です。
猫用自動給餌器のよくある質問
猫用自動給餌器を使用する際のよくある質問をご紹介します。
- 多頭飼いにおすすめの猫用自動給餌器は?
- どれくらいの頻度で電池交換や充電が必要?
多頭飼いにおすすめの猫用自動給餌器は?
食べむら、奪い合いを防げたり、個々のペースで食べさせてあげるためにも1匹に1台用意してあげるのが理想ですが、スペースや予算の都合で用意できない場合もありますよね。
そういう場合は、1つの給餌器でお皿が複数ついているタイプがおすすめです。
カメラ付きで遠隔操作ができるモデルもありますので、1匹が食べ終わったのを確認したら、他の子に給餌するという使い方もできます。
どれくらいの頻度で電池交換や充電が必要?
猫用自動給餌器は主にコンセント式、電池タイプ、充電タイプがありますが、コードをかんでしまう子などにはコードレスになる電池タイプ、充電タイプだと安心です。
しかし、充電や電池が切れてしまうとフードが出てこないという事態になってしまうので、電池交換や充電の頻度を確認しておくのは非常に重要です。
単三電池を使用するタイプは、約6か月ごとに電池交換が目安です。充電式バッテリータイプは、目安として1〜2か月に一度充電します。使用頻度や給餌量によって電池の消耗が異なるため、個々の使用状況に応じてメンテナンス頻度を調整しましょう。
電池残量や充電が少なくなったら教えてくれるアラーム機能が付いたモデルを選ぶと、電池交換や充電のタイミングを逃さずに済むので安心です。
猫用自動給餌器を買う際に確認すること
猫用自動給餌器の購入時には、いくつかのポイントを確認することが重要です。適切な給餌器を選ぶことで猫の健康管理性が向上し、飼い主の負担も軽減されます。購入前に確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 保証期間と内容
- カスタマーサポートの充実度
保証期間と内容
猫用自動給餌器は長期間使用するものですので、保証とアフターサービスを必ず確認しておきましょう。
保証期間は製品によって異なりますが、一般的には1年間が多いです。
手軽に設定できるスマホ連動型や、遠隔操作ができる多機能タイプの製品が主流となっていて、飼い主さんの満足度が高いです。
一方、耐久性、正確性については意見が分かれます。
故障や不具合時の修理や交換がどの程度サポートされるかを確認しておきましょう。
製品によっては、給餌の時間が設定した時間とずれている、給餌量が違うなど、正確さに関してのご意見が多いです。
カスタマーサービスの充実度
カスタマーサポートの内容も重要です。
カスタマーサポートの対応時間、電話窓口はあるのか?日本語対応か?などサポート体制を確認しておくことで、安心して購入できます。
問題が生じた際に迅速かつ丁寧なサポートが受けられるかどうかが、安心して長く使用するために重要です。
猫用自動給餌器の使い方
猫用自動給餌器は、飼い主が留守中でも定時に食事を与えられるようにする便利なアイテムです。
猫の健康を支えるだけでなく、飼い主の負担も軽減できます。使い方はとても簡単です
- 組み立てて食事を入れる
- 時間と給餌量を設定する
- 定期的に清掃を行う
組み立てて食事を入れる
ほぼ全ての自動給餌器が完成形で販売されているので、皿を電源をセットするだけで使えるようになっているので、器械が苦手という方でも全く心配はいりません。
給餌器のタンクにフードを入れ、ふたを閉じます。きちんとフタが閉じているかを確認し、フードや匂いが外部に漏れないようにしましょう。
時間と給餌量を設定する
取扱説明書を確認しながら、給餌時間や1回あたりに与える給餌量を設定します。
必ず試運転を行い、設定した時間と量で正確に給餌されるかどうかを事前に確認しましょう。給餌器が正しく機能していることをチェックすることで、安心して外出できます。また、製品の不具合に備えられます。
定期的に清掃を行う
定期的な清掃は重要です。
衛生を保つことで猫の健康を守りますし、自動給餌器の長持ちにつながります。
清掃方法は使用説明書を参照し、水洗い可能なパーツは中性洗剤で洗浄し、電気部分は水がかからないように注意して乾いた布で拭きましょう。
清掃後はパーツが完全に乾燥してから再びセットしましょう。
清掃の頻度は月1回程度が目安です。
まとめ
猫用自動給餌器は、飼い主と猫に多くのメリットをもたらします。
長時間の外出や予期せぬ事態が発生しても、猫の食事を確実に管理できるので安心です。
決まった時間に食事を提供できるため、空腹による早食いや嘔吐を防ぐこともでき、健康管理にも役立ちます。
多様な機能を持つ製品が多いため、愛猫の食事スタイルや飼い主さんのニーズに合わせて最適な製品を選びましょう。
我が家は、蓋がきちんと閉まっていたずらされない、万が一倒れた時にフードが散らばらない、匂いがもれにくい、5g単位(少量で出る)を基準に選びました。