猫さんのデンタルケアが大切なのはなんとなく分かってる。
でも、猫さんの歯磨きなんて出来るわけないし、、、
それに、嫌がる無理やり歯磨きをして嫌われてしまうのがなにより怖い、、、
こんな風に考えている方も多いのではないでしょうか?
「猫様のための歯磨きゼミ」で学んできた内容をシェアしますね。
猫の歯磨き必要?できないし嫌がるからゼミを受けてきたよ
猫さんに歯磨きをした方が良いって聞いたからやってみたけれど、できない、、、
私もそんな状況だったので「猫様のための歯磨きゼミ」を受講しました(2018年)。
主催は猫用首輪の専門店「ネコソダテ」さんです。
講師は看護士&認定動物看護士でもある西村裕子先生です。
猫の歯磨き 嫌がるしできないけど絶対に必要な理由
実は猫さんは虫歯にはなりにくいのです。
猫さんは虫歯になりにくいけれども、歯周病、口内炎など、お口のトラブルは多いです。
それに何より!猫さんを長生きさせる秘訣のひとつに「歯磨き」があるんです。
獣医師が診察してきた経験でも、長寿の子は歯のきれいな子が多いそうです。
歯垢(歯の表面についたもの全てのことを指す)が溜まってひどくなると、お口の中でバイ菌が増えます。
この歯垢の中にあるバイ菌が悪さをするのです。
↓
バイ菌は血液に乗って全身を回り、心臓・腎臓の病気の原因にもなってしまうのです!!
(人間でも、糖尿病などになりやすいと聞きます)
さらに、、、
歯垢
↓
1週間放っておくと、、、(人間は3週間)
↓
歯石になる
15歳以上の猫さんの81%が慢性腎臓病になっているというデータがありますが、
その中でも「歯石」のある子は3年早く腎臓病になっているとのことです。
いかに猫さんの歯磨きが重要かがお分かりいただけましたでしょうか。
猫の歯磨きは必要!嫌がるしできないけど自宅でやってほしい理由
歯垢が歯石になると表面は凸凹し、さらに歯垢が付きやすくなってしまいます。
歯垢は家で取れますが、歯石になったら動物病院に行かないと取れません!
動物病院では、こういうので歯石をガリガリ削り取ります。
全身麻酔をすることも多いです。
体の小さい子や高齢の猫ちゃんは麻酔のリスクもありますよ、、、
そんな大きなリスクを猫さんに負わせるくらいなら家で地道にケアをしてあげたいですよね。
歯垢を溜めない事が重要って分かったけど、簡単にできないから悩んでいるんだよー
次の3ステップで行っていきましょう!
猫の歯磨き 必要な3つのステップ
猫さんの歯磨き、スムーズにいかないのが当たりまえです。
素直に触らせてくれる猫さんなんて、ほぼいません。
できなくて当たり前。
歯磨きさせてくれる猫さんなんて奇跡。
くらいに思っていて下さい 笑
とにかく気長にいきましょう!
次の3つのステップで行ってみましょう。
猫の歯磨き必要なステップ1 お口にさわれるようになる
【目標】
片手で下顎を固定し、もう片方の手でケアするための姿勢をとれるように挑戦して見ましょう。
猫の歯磨き必要なステップ2 指で歯を触れるようになる
【目標】
まず、口を「ちょん」とつつくことからやってみましょう!
次は犬歯や前歯を「ちょん」!
1本づつ触ることを始めて、本数を増やしていきます。
奥歯も触れられたらいいですね。
猫さんの口は閉じたままでも OKです。
さわらせてくれたら褒めてあげましょう^^
猫さんの好きなおやつや、歯磨きペーストを指につけて触ってみるのもいいですよ!
講座で紹介してもらった歯磨きペーストやグッズを紹介しておきますね。
このペーストは動物病院でも使っているそうです。
>>犬猫用C.E.T.酵素入り歯磨きペースト(チキンフレーバー)
猫の歯磨き必要なステップ3 こすり磨きから歯ブラシへ!
【目標】
次のステップは軍手や歯磨きシートを使って歯をこすってみましょう!
軍手タイプは警戒心も持たれずに手軽に使えそうです。
綿棒ブラッシングもいいです。
歯ブラシを口に入れる事の抵抗が少なくなるかもしれません。
猫さんは細い棒とか好きですよね。
鼻先に棒を差し出すと自分の口の回りを擦り付けたり、噛んだりしませんか?
その習性を活かして、歯ブラシをおもちゃ代わりにして遊ばせたり、歯ブラシで顔の回りをブラッシングしたりして、警戒心を取るのもアイデアです^^
ここまで大丈夫なら、いよいよ歯ブラシへ GO〜!!
指サック型や小さい猫さんのお口に合わせたコンパクトな形状の歯ブラシがおすすめです。
私が働いているショップでも人気の商品をご紹介しておきます。
歯石がつきやすい場所は上顎の犬歯の奥の臼歯の部分です。
ここは唾液線があり、猫さんがよく使う部分です。いわゆる肉切包丁で、飲み込める大きさに肉を切り裂く歯です。
もちろん、猫さんの歯全部を磨けるのが理想ですが、最優先する場所は上記の部分です。
全部綺麗にしようと思わずに、この部分を目標にして行きましょう!
猫の歯磨き 必要な頻度は?
猫さんが嫌がらないなら毎日できるのが理想です。
1日1回で大丈夫です。
歯磨きは大切とお話ししておいて、なんだか矛盾している感じですが、猫さんの歯磨き、そんなに頑張らないで下さい。
ご紹介した3つのステップがうまくできなくても、毎日できなくても
絶対に無理強いしないこと!
焦らずゆったりと!
無理をしない!!
猫さんが飽きたり、嫌がったら無理をしないで、そこで終了しましょう。
僕(私)が嫌と言ったら、絶対嫌なの!!
何がなんでも自分の気持ちが優先なの!!
それが猫さんですからね。 笑
猫さんの魅力はそういう所にもありますからね。
猫さんの歯磨きは「ちゃんと」できなくて当たり前なのです。
今日も無理だったな〜、明後日やってみよ〜位の気楽な気持ちで取り組みましょう!
猫の歯磨き やっぱりできない?嫌がられる?
絶対に無理強いはしてほしくないのですが、歯磨きの行為自体に、どうしても警戒してしまう猫さんはいます。(むしろ受け入れてくれる方が奇特な猫さまだけど!)
でも、ケアは本当〜に大切なので、猫さんも喜びながらケアが出来ちゃう用品を使うのも手です。
<おもちゃ>
>>デンタル・チューマウス
猫さんが遊びながら噛む事で歯垢の付着を防ぎます。
<おやつ>
>>アニモンダ ミルキース クランキービッツ
穀類不使用。歯垢歯石のつきにくい健康な歯を保つビタミンC入り。
練乳が入っているのでお腹の弱い子は注意。
>>プロデン デンタルバイツ(猫用)
人工保存料・添加物・着色料不使用。
天然の海藻で歯石を分解。
海藻はカリウム値が上がるので高齢猫さんは注意。
>>猫用グリニーズ
主原料は全て自然素材。
(栄養強化のため合成ビタミン、ミネラル使用)
一粒あたり1.5キロカロリー以下なので体重管理している猫さんにも安心。
<ペーストや粉末など(なめるだけでOK)>
>>歯磨きラクヤー 愛猫用
顆粒タイプ。エサに入れるだけ。
卵黄粉末が細菌の繁殖を抑えます。
卵黄にアレルギーがある子は注意。
商品名が面白い笑
>>ペティオ デンタルジェル
食品への使用が認められている成分のみを配合。
垂れにくいジェルタイプ。
なめるだけ。口に入りすればOK(ちゃんと塗ろうとしなくてOK)。
>>シグワン ハミガキサプリ
天然成分フルボ酸100%。飲料規格に合格。
(フルボ酸とはミネラル・ビタミン・アミノ酸・天然酵素・有用菌など含む、除菌・抗菌効果がある)ミネラルが含まれるので結石を心配する人もいますが、植物性なのでリスクは低いとのこと。
3通りの使い方が可能:直接口内にスプレー、ガーゼに染み込ませて磨く、飲み水に加える。手に出して嗅いでみたけど無臭でした。無色透明です。
最後に
大切な、大好きな、かけがえの無い猫さん。
いつまでも元気でいて欲しい。ずっと一緒にいたいですよね。
だから、なんとかしたい!頑張らなきゃ!と肩に力が入ってしまうんですよね。
でも、猫さんの歯磨きが「ちゃんと」できなくて当たり前なのです。
食品タイプのデンタルケア用品も沢山あります。
上記でご紹介した様な、ただ口に入りさえすればOKというものもあるので心強くなります。
歯ブラシが「きちんと」できなくても、そういうケア用品を使う事で確実に効果はあるんです。
なんにもしないより、何倍も意味があるのです。
3年後、5年後が全然違ってきます。
猫さんは「ひとりひとり」違います。
皆さんの猫さんに合ったデンタルケアを探してみて下さいね。
大好きな猫さんがずっと元気で、ずっと一緒にいられます様に。